オオバヤシャブシ
先日紹介した、ガマズミやサンシュユの派手な赤い実の比べて、このオオバヤシャブシの実はなんと地味なんでしょうね。これでは、鳥もよりつきませんね~ 昨年の果実がまだ枝に付いたまま残っているのが数多く見られます(撮影 2008/11/18 筑波大学植物見本園)。
↑ オオバヤシャブシ(大葉夜叉五倍子)の実(昨年できたものがまだ残っている)。
↑ 左:昨年できた果実 右:今年できた果実。 果実の外表面に、鳶口状の棘があり、これに動物の身体や物体が触れると棘が引っかかって、中から種子が飛び出すような仕掛けになっているらしい。
↑ 葉は互生。葉身は卵形で基部は円形であるが左右は不同。葉脈は直線状に伸びて明瞭。縁には鋭い重鋸歯がある。葉はまだ枯れていないのが大分残っていました。
↑ もう、花芽はしっかりできていました。 雌雄同株。雌雄異花。面白い木ですね。
左:雄花序 右:上から「葉芽」、「雌花の蕾」、「雄花の蕾」(と思う)。
オオバヤシャブシの雄花序は、尾状で前年の葉腋に1個づつつき、無柄である。雌花序は、雄花序の上に伸びた側芽に1個づつつく。こてに対して、ヤシャブシは、雌花序が雄花序の下につくので両者を見分けることができる。
オオバヤシャブシの花は、風媒花で、虫や鳥の助けを借りないで、受粉する。それで、花は虫や鳥の気を惹くような派手な装飾は必要が無いという訳なのですね。
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コメント
木の実も派手なものから地味なものまで
いろいろですね。
名前も分からぬままこの木の実を
拾って持ち帰ってきましが、
名前が分かりすっきりです。
投稿: mico | 2008/11/27 14:04
mico さん、今晩は
オオバヤシャブシ、やせ地でも頑強に育つと言うので、荒廃地の初期植林などに江戸時代から使われていたようですね。しかし、花は風媒花なので最近は花粉症を心配する人も増えてきたとか。植林もなかなか難しいですね。
投稿: ぴょんぴょん | 2008/11/27 18:37
ずいぶんくわしく観察なさいましたね。
この木は大きいものにしか会えないでいるので、
こういう風に写真を撮るのにも好都合の丈の木はうらやましいです。
前の冬に、仲間のハンノキの開花を撮るときにも
背伸びしっぱなしでくたびれましたよ。
投稿: はた衛門 | 2008/11/28 07:23
はた衛門 さん、お早うございます。
オオバヤシャブシ、そんなに大きくなるのですか、それでは庭に植えられませんね~
ちょうど、手ごろの大きさの木があったので、よく観察できました。花の咲く頃、もう一度訪ねてみたいと思っています。
ハンノキの花と実を拝見しました。開花が意外と早いのですね。来年は、花を見たくなりました。
投稿: ぴょんぴょん | 2008/11/28 11:38