ガガイモの果実:鞘と種子
以前、私たち家族が「山中畑」と呼んでいる菜園の脇の叢で、日本神話に登場するガガイモの果実を見つけて紹介しました(2006/12/31 UP)が、その時は種子が飛んでしまっており、鞘だけしか残っていませんでした。花も見ていないので、花も見たいし、また、果実も種子がついたのを見たいと思いました。 その、願いは、花については、昨年の秋に叶い(2010/09/09 UP)、種子のついた果実との出会いは、今年ようやく叶いました。しかし、気がつくのがちょっと遅すぎた感ありで、種子がついた果実は2~3個しか残っておらす、あとは鞘ばかりでした。
↑ 種子が飛んで行ってしまったガガイモの果実(袋果)
↑ 鞘の中に種子が残っていたガガイモの果実。
↑ ガガイモの鞘の外側。堅くてしっかりしています。
↑ 鞘を横にして水に浮かべると、小さなお船になりますね。
古事記にこういう記述があります。
「大国主命が出雲の美保の岬に出かけたとき、カガミ(羅摩)の舟に乗って、海の波間に漂っている神がいまいた。命がお供の者に、あれは何という神か?とお尋ねになりました。誰一人、知る人がいなかったのですが、案山子が、あのお方は少彦名神(少名毘古神)ですと答えました。」
この神話に出てくる「カガミの舟」が、↑の写真の「ガガミの鞘」なのだそうです。で、この舟に乗ったスクナヒコナの神様は一寸法師のような小さな神様だったのですね。そして、この神様は、大国主命の国造りに協力した後、粟の茎に登ってまた、ぴょんと飛んで行ってしまったそうです。
↑ 種子はちょっと触っただけで、空中に逸散してしまいました。
種子の白毛(シュハツ種髪)が乾燥すると、風に飛ばされ易いように広がります。そしてちょっと鞘を触っただけでも、鞘の中から種子が抜け出して、空中に飛んでゆきます。
↑ う~ん これでは、どのようにして鞘に種子がついていたのか、分かりませんね。来年の宿題が増えました。
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コメント
おはようございます。
ガガイモの実を初めて目にした時??だったことを思い出しました。
花に出合って見たいと思っていますが哉っていません。
投稿: mico | 2011/02/22 06:43
mico さん、お早うございます
ガガイモの鞘は冬の枯野や藪でよく目立ちますね。
でも、花は地味なのでよく目立ちませんね。
鞘を見てから花に出会うまで4年かかりましたヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ。
投稿: ぴょんぴょん | 2011/02/22 11:42
わぁ、見事に種子につした毛を捉えていますねぇ。私も、野外でぴったりの時期のガガイモの実に出会うことはあまりありません。ぜひ宿題を解決してくださいね。
それにしても、古事記とは・・・・ ぴょんぴょんさんは博学ですね。
投稿: Frank-Ken | 2011/02/22 12:17
Frank-Ken さん、お早うございます。
1000年以上も前の昔の人に、このガガイモについての知識があったということに驚きを禁じ得ませんでした。
投稿: ぴょんぴょん | 2011/02/23 06:16
ガガイモの実、初めて見ました。
いやー、古事記の記述通りの不思議な実ですね。
とても幻想的な感じですね。
投稿: どてかぼちゃ | 2011/02/23 06:44
どてかぼちゃ さん、今日は
ガガイモの鞘は、つるにしっかりついているので気が付きますが、種子は完熟すると、少しのショックでも風に乗って飛ばされ行ってしまうので、なかなかじっくりと見られませんね。今年ようやく種子がついているのを見つけましたが、種子が鞘に完全に収まって、飛び散る直前のものは一つもありませんでした。
投稿: ぴょんぴょん | 2011/02/23 16:22
はじめまして、こんにちは、「鞘の中に種子が残っていたガガイモの果実」の画像を使用させていただきたくご連絡さしあげたいのですが、メールをいただくことはできませんでしょうか。コメント欄に不躾なメッセージで申し訳ございません。どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: キプリス | 2012/02/16 21:57